2020年4月19日日曜日

NO214 「あわてず騒がす」

「災難にあう時節には、災難にあうがよく候。死ぬ時節には、死ぬがよく候。これはこれ災難ののがれる妙法にて候」
良寛和尚71歳の時、大地震があり、友人にあてた見舞いの手紙の中の一節だ。
「災難にあったら、あわてず騒がず、災難にあうのがよい。死ぬことが決まったら、静かに死を受け入れるのがよい。これが災難を逃れる唯一の方法だ」
なんとも身も蓋もない、一見冷たいとも思える文言だ。しかし、文句を言ったところで状況が良くなるわけではない。嘆き悲しんだりしたところで、事態が変わるわけでもない。だとするなら、我々にできるのは、文句を言わず、その事実を「ああ、そうなりましたか」と淡々と受け入れること。それが、災難を逃れる唯一の方法だと良寛和尚は言う。
その災難があっても、松下幸之助さんのように、「わしは運がよかった」と言える人だけが神様を味方につけることができる。そして、そのうえさらに、「その困難があったからこそ、今の自分がある」と感謝できる人…不幸や災難を嘆かず、淡々と受け入れることができる人でありたい。

~人の心に灯をともす より~

所長視点)
すべてを受け入れる…その中で自分のやれることを探し、一所懸命を楽しむ。これが究極の生き方なのかもしれません。受け入れるときに引っかかる思いが自分のこだわりになりますから、こだわりに気づき、さらに受け入れていく…そのようなときに事態が好転することもよくあります。それを経験していくと「わしは運がよかった」という生き方になっていくように気がします。

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