2020年8月6日木曜日

NO298 「もったいない」

世界で最もクリエイティブな国(創造性溢れる国)は日本、最もクリエイティブな都市は東京だそうです。これはアメリカAdobe Systemsが2012年の3月から4月にかけて行った、米・英・仏・日の五ヵ国、成人5000人を対象にした、創造性に関する調査の結果です。この結果を知って「そうだよね!やっぱり日本はすごいよね」と素直に喜ぶことができる人はどのくらいいるでしょうか?多くは、「日本は過大評価されているのでは?!」と、やや気恥ずかしく感じるのではないかと思います。
なお、この調査では「自分自身をクリエイティブであると思うかどうか」という項目についてのデータも収集されています。しかし、日本人は19%でダントツの最下位だったそうです(五ヵ国平均では39%)。
このことは、日本人の謙虚さの表れであり、美徳であると捉えることもできます。現状に決して満足しないという意味で、向上心の表れと見ることもできます。でも、欲望や感情を抑える自制心が強すぎるともいえるかもしれません。「謙虚であらねば」という規範が強固なあまり、せっかく良い物を持っている人が、その良さを発揮しきれずにくすぶってしまう場面に、しばしば遭遇します。これは、とても残念なことではないかと思います。日本の国としても、非常に大きな損失なのではないでしょうか。

~ 脳科学者 中野信子さんより ~

所長視点)
日本に住む日本人にとって意外な結果ですが、海外で活躍する方々からは納得される方も多いそうです。日本人は「自分には何もない」と嘆くことが一番「もったいない」のかもしれません。自分の適性や可能性をよく観察し、分析して、最適な方向で自分を活かしていくことを考えこそ、より価値があって楽しい人生を送ることができます。

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