2020年12月16日水曜日

NO424 「フォー・アザーズ」

今、世界で最もいいといわれている国はどこかというと、日本はナンバー1かナンバー2なんですよ。それはなぜか。日本は第二次世界大戦という大戦争に敗れて焼け野原になりました。原爆を二度も落とされて、日本はもう立ち上がれないと誰もが思っていたんです。ところが、そこから日本は見事に復興しました。そして、それ以来一度も戦争に関わっていません。科学技術に優れた経済大国になりました。しかし、それだけではないんです。日本にはお互いが助け合うフォー・アザーズの歴史的な伝統があるんですね。先に行ったような利他的な遺伝子が日本人の遺伝子の中にはある。これが大震災のときに見事に発揮されたと思います。
それから大自然の働きを素直に認める態度があります。確か震災で被害に遭った高校生の話だったと思いますが、「私たちは天を恨みません」と言っていました。これはまさに日本人が大自然の働き、サムシング・グレートの働きを感じているということでしょう。そういう素晴らしい性分が発揮されたと思います。
科学技術と経済力に加えて、大自然を尊敬し、 フォー・アザーズに生きる日本人に、ダライ・ラマ法王は非常に期待しているんです。おそらく、彼の言うように日本が世界を救うのでしょう。しかし問題は、私どもがそれを自覚していないということです。
21世紀には日本の時代が来るんです。日本の時代とはどういうことかというと、「こういう生き方をすれば幸せですよ」ということを日本が世界に示すことだと思います。

~ 筑波大学名誉教授 村上和雄さんより ~

所長視点)
「フォー・アザーズ」とは、キリストの「どんなときでも他の人たちのことを心にとめなさい」という教えになります。これは、神道の祝詞の中にもある言葉で利他の心のことです。あと、日本人に必要なのは自分の素晴らしさに気づくだけです。日本の国を出ると気づくことが多いように思います



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