2020年12月14日月曜日

NO422 「なんとなく」

私が恵まれていたのは、多くの先人から「目に見えない世界」の中にまことの喜びを見出すことを教えていただいたことです。「天が喜ぶ生き方」は「目に見えない世界」の中に見出すことができます。私たちは、普段「目に見える世界」を中心に生きています。「目に見える世界」では、何かが「できる」「できない」、「うまい」「下手」などが、はっきりわかります。ですから、目に見えたことだけを見て、ついつい「正しい」「正しくない」とか、「いい」「悪い」と言ってしまいます。
しかし、人の心の中は見えません。見えないからよくわかりません。自分の心のことですらわからないことがありますね。人の心のように「見えない世界」はわからないし、感じにくいものです。しかし、「見えない世界」を大切にして生きていくことが、天が喜ぶ人生にはとても大事なことなのです。
多くの人にとって「見えない世界」は「わからない世界」です。でも、わからないからこそ、自分で感じ取ろうとすることです。まずは、なんとなく、なんとなく感じることから始めてみる。これが出発点です。
この目に見えない「なんとなく」の世界を昔の日本人は、大切に生きてきました。そして、この「なんとなく」という漠然とした言葉でしか伝えられない世界を、「なんとなく」感じ取ってくださるみなさんがいる。この目に見えない「なんとなく」を深めていくことで見えてくる新しい世界があるのです。

~ 元伊勢道場長 中山靖雄さんより ~

所長視点)
 先祖のことを思うと、親から子へ子から孫へ、ずっと続いてきた命の結果、私は生まれてきたんだなぁ、ありがたいなぁ、となんとなく感じるこれが「目に見えない世界」の感覚です。なんとなく感じる、なんとなくありがたいなぁと思う、この感覚です。それを大切に思うことが人にとって一番大切なことなのかもしれません


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