2020年11月27日金曜日

NO408 「野暮な人」

世間では必要以上に偉そうにしている人を見かけます。自分が大企業に勤めているというだけで、周囲を見下した発言をする人もいます。ふだんの主婦同士のつき合いでも、なぜか威張っている人がいます。傍から見ていても、ほんとうに嫌な気持ちになるものです。自分より立場が下で言い返すこともしづらいといった、相手の立場に思いをめぐらすことができない人なのでしょう。もしくはそういうことがわかっているから、わざと自分を大きく見せようと威張っているのかもしれません。ほんとうに品がないですね。
江戸庶民の間では、このような必要以上に威張ることは下等の人間のすることとされいました。とくに、抵抗できない立場の人に対して必要以上に威張ることは野暮の極み、最下等の人間と位置づけられていたのです。江戸庶民は、もともと人間は平等であり、弱い人をいたわることや、できるだけへりくだることが世間と良好なつき合いができる秘訣と考えていました。江戸では、「人間」と書いて「じんかん」と読ませていたそうですが、これは、人と人には適切な間合いが必要であり、その「間」を持つことが良好なつき合いをもたらすことを知っていたのでしょう。いわば「共生」の知恵。人はひとりでは生きていけません。適切な間合いを持って自らをへりくだることができれば、もっと中身の濃い人づき合いができると思います。

~ 江戸しぐさ語りべの会 越川禮子さんより ~

所長視点)
人の幸不幸の95%は人間関係で決まるそうです。人間関係において適切な間合いを築く上で重要なのは個々に自立です。自分を律することができる人が人を思いやることができます。自立と間合い、非常に重要なポイントです

0 件のコメント:

コメントを投稿