2020年11月10日火曜日

NO391 「スジを通す」

尊敬する人はだれかと訊かれると、多くの人は徳川家康といったように歴史上の人物の名前をあげる。その時代に権勢を誇ったり、成功した人物ばかりあげたがる。ぼくはいつも疑問に感じるんだ。
ぼくは歴史の記録に残っている権力者や有名な人物だけを尊敬する、そういうことにこだわりたくない。記録に残っていない、まったくの無名の人物でも、素晴らしい。己をつらぬいた尊敬に価する人物はいっぱい存在したはずだろう?
そういう人間の運命のほうに、ぼくは加担したい。人間はだれでも成功を願っている。しかしそれより、成功しないことを前提に命を賭けてスジを通した人間のほうが素晴らしいじゃないか。でも、成功しなければ歴史のなかに名前は残らない。
成功者はその人間をとりまくいろいろな状況が押し上げた場合が多い。戦略妥協がうまかったり、成功したりして勝利をつかんだ。そういう人物は、別段、尊敬できないし感動もないね。むしろ歴史のなかに埋もれた人間のなかに、ほんとうの人間がいる。そういう無名の運命のなかで、自分のスジをつらぬき通して、歴史にも残らないで死んでいった者の生き方に、ぼくは加担したいんだよ。

~ 芸術家 岡本太郎さんより ~

所長視点)
スジを通すといっても、わがままを通すわけではありません。己を貫けるスジをつかむには、自分の本心を磨くことが重要です。理屈ではない、自分自身の心の中心から湧き出る感情に共鳴し、身をゆだねていく…みたいな感じでしょうか?私はそんな生き方が格好いいと思ってしまう人だったりします



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