2020年10月24日土曜日

NO374 「もう一度やってみよう」

サーカスの象は、小さい頃に頑丈な鎖でつながれる。子象は鎖をひっぱって逃げようとするが、まだ小さいので鎖は切れない。そのうち、逃げられないと観念してあばれるのをやめてしまう。さて、この子象は年月がたつうちに大人の象になる。もう、つないでいる鎖など簡単に切れる力をもっている。ところが、象は決して鎖を切って逃げようとはしない。象は、鎖が切れなかった経験はあるが、鎖が切れた経験はない。このため「鎖は切れない」という観念が植えつけられてしまったのである。
人間も、ある部分この象と同じだ。一度、失敗したことを「これは自分にできないことなのだ」と思い込む。「苦手意識」を自分で植えつけてしまう。そして、二度と同じことに挑戦しようとはしなくなる。しかし、考えてみてほしい。人間も、子象と同じで、日々成長しているのである。子どものころやってみてできなかったことでも、今やったら簡単にできることなど、たくさんあるはずなのだ。いつまでも「これはダメだ」と思っていたら、本当にいつまでもできるようにはならない。「そこまで」である。しかし、何度でも挑戦すれば、すこしずつでも状況は変わってくる。ダメだと思っていたことが、あまりにすんなりできてびっくりすることもあるだろう。今までの苦手意識が、突然、自信に変わることもあるはずである。ぜひ、懲りずに挑戦してほしい。

~ 精神科医 斎藤茂太さんより ~

所長視点)
成功するための成長は、「線形」ではないそうです。右肩上がりに成長していくのではなく「非線形」で成長していく。あがったりさがったり、予測不能な方向性をもって成長していきます。もう一度やってみる、懲りずに挑戦する。これが成長する人の特徴のようです

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