2020年10月16日金曜日

NO366 「棺を覆うて、人定まる」

亡くなってからも、人々から感謝され、なつかしく思われるのは、生前にどれだけ多くのものを与えたかによって決まる。人々に分け与えるものは、金銭や物品だけに限らない。親切な心づかい、優しい言葉、涼しいまなさし…などもある。
「棺を覆うて、人定まる」といわれている。
死んで棺のふたがしめられ、はじめてその人のほんとうの評価が定まるということである。生きているうちは、おもねたり、取り入ったりする人もいる。だが、死んだ人にまでお世辞をいう人はいない。いい人だった、欲のふかい人だった…人々の胸に正直な印象が残る。私たちはいずれ死んで灰になる。自分が与えたものだけが人々の心の中に生きている。生前、人々に与えることの少ない人は、死んで間もなく忘れ去られてしまうものです

~ 曹洞宗管長 板橋興宗さんより ~

所長視点)
「人はみな死刑囚」とパスカルがいったように生きるということは死にむかっていくことです。死と向かい合うことで生きる意味がみえてくるように思います。人の心に受け継がれていく生き方をしていく人になりたいものです

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