2020年9月19日土曜日

NO342 「足し算の幸福」

事故で車椅子の生活を送ることなった青年がいました。ケガをした直後は当然いろいろ悩んでいた。その時一人のカトリックの神父が、彼にこう言ったそうです。
「ないものを数えずに、あるものを数えなさい」と
誰にも、必ず「ある」ものがあるのです。でも、人間というのは皮肉なことに、自分の手にしていないものの価値だけを理解しがちなのかもしれません。自分が持っていないものばかりを数えあげるから、持っているものに気づかないんですね。世界の貧しい人たちは、1日に1食か2食、口にできれば、それでごく普通の生活です。日本人は、グルメとか美食とか、食事がどんどん趣味的になっていますが、私など、干ばつに襲われた年のエチオピアで、もう体力のなくなってしまった男の人が地べたに座り込んだまま、まわりに生えていた草をむしって食べていたのを見て以来、どんなものを食べてもごちそうだと思っています。
砂漠地帯に行けば、水の貴重さがよくわかります。あらゆるオアシスは必ず特定の部族が所有していて、そこから所有者の許しもなく一杯の水でも飲めば、射殺されても仕方がない場合がある。何もしてないのにお湯が出るなんて、王侯貴族の生活です。
自分にないのものを数えあげるのではなく、今あるものを数えて喜ぶ。「足し算の幸福」です。今の日本は、みんなの意識が「引き算型」なんですね。水も電気も医療もすべて与えられて当然、と思っているからありがたみがまったくない。わずかでも手に入らないとマイナスに感じて、どんどん「引き算の不幸」が深くなっていく。

~ 曾野綾子さんより ~

所長視点)
いまこの瞬間に幸せになる方法は「今、幸せだ」と感じること。 「幸せという状態」があるのではなく「幸せを感じる自分」がいるだけだそうです。当たり前と思った瞬間に感謝の心がなくなってしまいます。感謝と幸せはワンセット。感謝できる人が無敵で最強の人のようです

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