日本は不安定さに価値を見出す国である。島国で、国境を変えるような大きな戦乱もないし、革命もないが、日本の自然は不安定である。常に変化していく自然。繰り返さる「天災」そんな自然を見たときに、人々は刹那(せつな)を感じずにはいられない。「今」の大切さを感じずにはいられない。日本人は安定ではなく、変化する不安定さの中に価値を見出してきたのである。
大きな変化が起きたとき、日本人は強さを発揮する。助け合い、支え合い天災を乗り越えたのだ。そして、変化を乗り越えるたびに日本は強くなっていく。逆境を力に変える。変化を力に変える。それこそが、この国の「強さ」なのである。日本こそ、雑草に戦略を学ぶことのできる国である。そして、「雑」の哲学を持つ国なのである。
~ 農学博士 稲垣栄洋さんより ~
所長視点)
「雑草は踏まれても立ち上がる」というのは誤りで、雑草にとって大切なことは種子を作ることなので、「雑草は踏まれたら立ち上がらず、いかにして種子を残すかに全力を尽くす」。これが本当の雑草魂とのことです。不安定さに価値を見出す国が日本。何だかんだ言って生命力が強いのかもしれません
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