2020年6月27日土曜日

NO262 「用意した表情」

私たちは、 毎日鏡をのぞき込んで、幼少の頃からずっと自分の顔を見ています。しかしながらそれは常に鏡に映ることを意識した顔、つまり準備した表情であって、普段の自分の表情ではありません。1万回鏡をのぞき込んだとして、ほぼ1万回とも準備した顔を見ているだけなのです。ぼーっとしていたり、苛立っていたり、鬱々とした表情のまま鏡の前に立つということはまずありません。
自分の表情や行動が自分で認知できない死角であり、気づくことすらないといった状況である以上、コミュニケーション上の混乱や人間関係の悪化をもたらしている可能性はかなりあるということです。生まれてこのかた、鏡の中に写った「用意した表情」しか見たことがないことで、いつのまにか自分自身が抱いているセルフイメージ(つもりの自分)とはたから見える印象(はた目の自分)はずっとかけ離れたままになってしまっているのです

~日本紛争予防センター理事 中土井僚氏より~


所長視点)
表情といった、非言語の領域(言葉以外)がコミュニケーションに与える影響が大きいことは感覚的にわかっていたり、知識として知っていたりしても、自分の非言語の領域である自分自身の顔の表情など、自らが把握できてないことは意外に知られていません。もしかしたら、相手が機嫌が悪いのは、私の顔が自分の想像以上に不機嫌そうな顔をみたからかもしれません。

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