2020年6月11日木曜日

NO247 「非常識」

私は、6年前に千代田区立麹町中学校に校長として赴任してから、学校のさまざまな「当たり前」をやめました。麹町中の教育改革は、従来の教育からすると、「非常識」なことばかりです。
●宿題禁止
●定期テスト廃止
●頭髪、服装の校則を撤廃
●固定担任制を廃止
さらに「協調性こそが大事なのではない」「みんな仲良くしなくてもいい」「心は変えなくていい、行動を変えよう」と教える。文化祭の開催を生徒に全面的に任せる。今の教育で「常識」とされていることは、私に言わせれば、子どもの自律を奪うものばかり。なぜなら親も教員も教育の最上位の目的を見失い、目の前の手段ばかりが目的と化しているからです。その結果、子どもの主体性や意欲、創造力といった能力がつぶされています。
麹町中学校の最上位の目標は、「自律した子ども」を育てること。それは、言い換えれば「人のせいにしない子ども」です。その上で、「人間はみな違うし、対立が起こるのは当たり前である」「違いを乗り越えるためにどうしたらいいか」を教えます。
「世の中まんざらでもない。結構大人って素敵だ!」
生徒たちにそう思ってもらうことが、麹町中学校の最上位の目標です

~麹町中学校校長 工藤勇一氏より~


所長視点)
「自律する」は自分を律することができる、ということ。これが人間性の土台です。土台がしっかりしてこそ、意欲や創造性が発揮される。自律した人にとって自由は責任が伴うものとしてとらえます。自律してない人にとっての自由は「なにをやってもいい」無秩序に向かっていく可能性が高い。その結果、ルールで縛る必要がでてくるのかもしれません

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