今日のお題
昔、南禅寺の門前に、雨が降ったといっては泣き、
天気だといっては泣く、泣き婆さんがいた。ある日、南禅寺の和尚が、
「どうして毎日泣いてばかりいるのか」とワケを尋ねた。すると、婆さんが
「私には二人の娘がいて、
一人は草履屋に嫁ぎ、
一人は傘屋に嫁ぎました。
それで、雨が降ると草履が売れないだろうと思うと
可哀相で涙が出、天気になると傘が売れないので
可哀相にと思って泣いているのです」と答えた。それを聞いて、和尚はいった。
「お婆さん、とんだ考え違いだ。
雨が降れば傘が売れると思って喜び、
天気になれば草履が売れると思って喜べばよいのだ。
そうすれば、毎日喜びの日暮しができるではないか」婆さんはなるほどと合点して、それからはいつも
ニコニコ笑顔の日暮しをしたという。現代にも、泣き婆さんはたくさんいる。
『呑んでかかれ、死んでかかれ』尾関宗園・日新報道より
景気が悪い、商品が売れないと、
儲からない理由をいつも他人のせいにして
泣きごとばかりいっている経営者も、
泣き婆さんといえるだろう。
所長視点
すべての事象には、裏と表がある。
昼があれば、夜もあり、好況があれば、不況もある。
これらは陰陽であって、善悪ではなりません
かならずワンセットで現れてきます。
性格の長所と短所、成績の上位下位もワンセットだから、短所に悩む必要もなく、下位を嘆く必要もありません
重要なのは、そこに喜びを見つけられるか。
囚われなくていいところで悩んで、余計にことをしているのかもしれません
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