2021年12月30日木曜日

ジタバタしても始まらない

 

今日のお題

アップル社は1990年代後半、ひどい不振に悩まされていた。
アメリオ氏がCEOに就任した96年には、銀行の残高はすべてマイナスだった。
借金だらけで、返済期限が次々と迫ってくる。
このとき、まずアメリオ氏がやったことは、銀行に返済期限延長を願い出るレターを書くことだったそうだ。
あとは借金のことも、返済期限のこともいっさい忘れる。
そして、当面やらなければならない仕事を一つ一つ、片付けていく。
「返済期限延長を決めるのは私じゃない。私がジタバタしても、事態は変わらない。心配しても意味がないことは心配しない」と彼は言っている。
アメリオ氏は、ここまで経営を悪化させた過去の分析にも関心を示さなかった。
過去を悔いず、未来を心配せず、今に全力を尽くす姿勢を示したのだ。
この姿勢は、社員にも「具体的に何かをしなくては危機は乗り越えられない」行動力を生んだ。
結局、銀行は、返済期限の一週間前というギリギリのところで、六ヶ月の猶予期間を認めてくれた。
こうして最大の危機を乗り越えたアップル社は、パソコン本体を半透明にした「iMac」や、「ipod」と大ヒットをつづけ、息を吹き返したのだという。
ものごとがうまくいかなくなったとき、事態をさらに悪化させるのは、当事者がジタバタとうろたえ、われを失ってしまうことなのである。

『続・いい言葉は、いい人生をつくる』斉藤茂太・成美文庫より

所長視点

過去のことは、いくら考えても変えられません
未来のことも、どれだけ心配しても分からない。
確かなことは、『今、何をやっているのか』だけです。
そして、何かをやらなければ、道は拓かれないということ。
何か事が起こってしまったら、後悔や不安な気持ちでジタバタしてもはじまらない。

今を一生懸命楽しみましょう~

2021年12月29日水曜日

丁寧にする

 

今日のお題

きっと、多くの人は、何かを「丁寧にする」というと、ちょっと「ゆっくり」した動きが思い浮かぶのではないでしょうか。

でも辞書的な意味でいうと、「丁寧」とは「注意深く心がゆきとどくこと。また、てあつく礼儀正しいこと」(広辞苑) だそうです。

そう、「ゆっくり」というのは、「丁寧」の定義に含まれていないのです。

もちろん、何かに対して「注意深く心がゆきとどく」とき、あるいは「てあつく礼儀正しい」ときに、動作がゆっくりになる場合はあるでしょう。

だからといって「ゆっくり」が「丁寧」の必要条件というわけではない。

「ゆっくり丁寧に」というのは想像しやすいと思いますが、実は「ゆっくりではない丁寧」もあるのです。

逆方向から考えてみると、もっとイメージしやすいかもしれません。

「丁寧」の逆は「雑」です。

つまり、違いは「丁寧にするか、雑にするか」であって、「速いか、遅いか」ではない。

スピードは関係ないのです。

たとえば、お皿洗いのアルバイトをしているとします。

雑にガチャガチャ洗っていれば、目先のスピードという成果は一応得られるかもしれません。

でも、雑に洗うと汚れが残りやすいうえに、お皿を乱暴に扱って欠けたり割れたりする確率も高くなるので、総合的な意味での成果は低くなるでしょう。

それに、雑にしていると心が荒い状態なので、ちょっと油汚れがひどい食器が運ばれてきたりすると、すぐに自分の機嫌がイラッとする方向に反応してしまいます。

そしてイラッとするたびに作業の流れが止まります。

一方、丁寧に洗うと、目先の時間は多少かかるかもしれないけれど、まず汚れは残らないし、破損の確率も格段に低くなります。

それに、心が整うので体感時間として長時間に感じず、サクサク淡々とお皿を洗っていくことができます。

油がこびりついた食器が運ばれてきても、少しも心を乱されずに「あ、これね、オッケー♪」っていう感じで、スーッと汚れ落としに取りかかることができるでしょう。

そして実は思っているほど、せかせか洗っているときと、丁寧に洗っているときで、 実際の時間の差もありません。

つまり、結果的に「より早く、よりきれいに、お皿の破損もない」というパーフェク トな成果を得られるのは、一見スピードだけは速い「雑」よりも「丁寧」のほう、ということになります。

こんなふうに「丁寧」ならば、質・量ともに望んだことが叶います。

また、あらゆる仕事にも同じことがいえると思います。

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所長視点

丁寧に生きるとは、些事(小さなこと)をゆるがせにしない、ということだそうで、

「ゆるがせ」とは大和言葉で、一つひとつのことにしっかり向き合うこと、いいかげんにしておかないこと。

合理的なことや、スピードが重要とされている今の御時世ですが、丁寧に丁寧に生きることが心を磨くことにつながります。

大切にしたいですね

2021年12月28日火曜日

生かされている人生

 

今日のお題

「ありがとうの法則」というのは、自分が自分の意志で生きているのではなくて、 ありとあらゆるものの支援によって生きているということがわかること。

それがわかってしまえば、三次元的な周囲の人間も、四次元的な存在も、すべて味方につけることができるようになります。

「今まで、人に迷惑をかけずに生きてきたのに、どうして私は病気になってしまったのか」と言う人がいました。

果たして迷惑をかけずに生きるということが可能なのでしょうか。

自分が着ている服の糸一本さえ、自分で織ることはできません。

お茶を飲むときの茶葉も、湯飲み茶碗も、自分で作っているという人は稀でしょう。

それを載せている机も、床も……というように、ありとあらゆることに他者の力を借りながら生きています。

さらに、水がなければ人間は生きられませんが、この「水」 は、何者かが生命を維持するために与えてくれているものです。

「人に迷惑をかけない」という生き方も立派ですが、実は、そこにいくばくかの 「驕(おご)り、高ぶり」が見え隠れします。

人間は、ことほどさように迷惑をかけなければ生きていかれない存在なのです。

ですから、「おかげさま」で生きてきた、とすべてのものに感謝をしながら生きていくほうが本質なのかもしれません。

そう申し上げると、その方は、「今まで、ぜんぜん感謝をしたことがなかった」とおっしゃいました。

「これからは、感謝をして生きていきます」とのことでした。

そして、なんとその方は、余命三カ月と宣告されたのに、一年以上も生きてい ます。

もしかすると、感謝を始めたことで、体の中の組成構造が変わったのかもしれません。

すべての人、物、現象を大事にし、感謝をして生きていくことは、自分が生きていくことを助けてもらうということでもあります。

「人に頼るな」「自分の力で生きていきなさい」と教育されてきた私たちには少し抵抗があるかもしれませんが、こんな生き方はどうでしょうか。

人の温かさを 当てにして生きていくのです。

そして、人から温かさを求められたら、自分もできるかぎり温かさを提供することにしませんか。

 頑張らない、闘わない、競わないという人々の社会は、ただ温かさだけに満ちています。

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所長視点

我々は、赤ちゃんのときは、両親の助けなしには一瞬たりとも生きていくことはできなかったのに、その事実を大人になると忘れてしまいます

その事実を忘れてしまうと、人は傲慢になる。

本当は、「生きてきた」のではなく「生かされてきた」人生

人生に感謝していくと、今「生かされていること」に気がつきます

生かされた人生に気がつくと、人との関わりが

『迷惑をかけている』から『おかげさま』という心に変化するようです。

2021年12月27日月曜日

普段の世界を一歩踏み出してみる

 

今日のお題

仏教に「機縁(きえん)」という言葉があります。

機とは心のこと、縁とは教えを説くきっかけのことです。

仏さまが私たちの心(機)の状態が整ったのを見計らい、「よし、今が教えを説くチャンスだ」と教えを説かれるのを「機縁が熟する」といいます。

ここから転じて、その人の心(機)に合った縁がやってくることを「機縁が訪れる」といいます。

それでは、人生の転機となるきっかけは、どんな人からもたらされるのでしょうか?

このことについて、ある機関が研究調査した結果、転職や結婚相手との出会い など、人生の大きな転機は、普段めったに会わない人からもたらされることが判明したそうです。

年に1回か2回しか会わない人、たまたま出会った人から、その後の人生を大きく左右するきっかけが与えられるということは、なんだか不思議な感じもしますが、よくよく考えると理屈が通っています。

普段よく会う人は、持っている情報もたいてい似たものになりやすいです。

近所の知人や友人を考えてみるとわかりますが、知人も重なっていることが多いので、話題も同じようなものになりがちです。

ですから、そこからこれまでなかったようなきっかけがめぐってくることは少ないと言えるでしょう。

一方で、普段めったに会わない人は、自分とは違った人とのつながりを持っていますので、自分の行動半径の中にはない情報を持っていることが多いと言えるでしょう。

このことから考えても、普段よく会う人よりも、めったに会わない人から、思いがけないチャンスやきっかけが与えられることが多いのです。

ただ待っているだけでは、転機というのは訪れません。

いいめぐりあわせにあえないと嘆いているのなら、それは、ひょっとしたら、 自分の行動半径の中に閉じこもって、そこから出ていないだけなのかもしれません。

転機となる扉は実はすぐそこにあって、普段の世界を一歩踏み出してみることで、開かれます。

自分が変われば、チャンスはおのずともたらされるものです。

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所長視点

1年を振り返ったときに何があったかなー。と思うのは、自分の枠のなかだけで生活していたからかもしれません

大事なことは、「まずやってみること」。とりあえず、チャレンジしてみる。

やってみてから、合わなかったら止めればいい。

人生の大きな転機は、普段めったに会わない人からもたらされます

まずは、この年末年始には、自分が読みそうもない本や映画を見てみるかなー

2021年12月26日日曜日

明るい人は、軽い人

 

今日のお題

やるべきことがあるのに、 なかなか取りかかれない…。

そんな経験、誰にでもあるでしょう。

「先延ばしグセ」をなおして 「すぐやる人」になる簡単なコツをご紹介しましょう。

ヒューダ・ハッサン博士によると、「物事の『明るい面』や 『楽しい面』に注目する人は、総じて何事にも意欲的で努力を継続できる」そうです。

何かを始めたくてもなかなか始められないときは、大体において、次のような思考をしがちです。

「転職した先にもイヤな人はいるかもしれないし……」 「失敗したら取り返しがつかないことになる……」 「もしうまくいったとしても、嫉妬する人もいるかもしれない」

ついつい、悪いことばかり考えてしまい、いつまでたっても行動できない。

グルグルと悩んでしまい、時間ばかりがたってしまうのです。

たとえば、僕がメンタルクリニックを開院する前は、 「患者さんが来なかったらどうしよう」 「大きな問題が起こったらどうしよう」 「忙しくなりすぎて、執筆ができなくなったらどうしよう」 なんていろいろと悩んでしまいました。

そのため、どんどん時間ばかりが過ぎていきました。

でも、ハッサン博士によると、「それではダメ」なのです。

意欲的に行動し、それを継続するためには、「明るい面」や「楽しい面」をイメージする必要があるのです。

そのことに気づき、僕はひたすら「明るい面」を意識的に考えてみました。

「多くの人が来やすいクリニックになれば、みんなも喜ぶはずだ」 「僕が理想とする治療ができるはずだ」 「勤務医時代と違って頭ごなしに怒る人がいない」などなど。

その結果、どんどん開院に向けて行動することができたのです。

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所長視点

「かるい」の前に「あ」をつける「明るい」になる。

だから、明るい人は、軽い人です

本当に真剣な人は、軽い人

ブレーキを踏みながら、アクセルを踏んでも車は動きません

悩んだら進む。迷ったらGO

サクサクいきたいですね

2021年12月25日土曜日

「お先にどうぞ」っていつ言いました?

 

今日のお題

小学校で保護者を対象にした講演会を行った時のことです。

「ここ一か月くらいで『お先にどうぞ』って、何回言いましたか?」と尋ねると、八割ほどの人が目を大きく見開きました。

どうも、あまり言っていないようです。

私たちの日常は常に、自分の都合と他人の都合のぶつかり合いです。

たとえば横断歩道では、「早く渡りたい」という歩行者の都合と、「赤信号に引っかかることなく通過したい」という車の運転手の都合が、互いにぶつかり合っています。

買い物の際、レジに人が並んでいれば、「早く会計を済ませたい」大勢の人たちの都合が、そこここでぶつかり合っている状態です。

自分一人の都合が優先されることは、ほとんどありません。

そのたびにチェッ、と舌打ちしても、雀の鳴き真似をしているように見えるだけです。

「お先にどうぞ」のひと言は、「あなたの都合を優先していいですよ」という心の余裕が生み出すものです。

この言葉を言えない人は、心に余裕がないのです。

せめて一日に一度は、「お先にどうぞ」と人に譲る。

「あなたの都合のいいように」と思って他人を優先する。

そのくらいの心の余裕を持ちたいものですね。

《心の余裕で自分の都合は後回しに》

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所長視点

相田みつをさん曰く

『「お先へどうぞ…」やさしくてうつくしい日本語ですね。

いいことは、他人様を先に…

自分のことは後まわし。

遠い遠い、先祖の日本人がこんな美しい、暖かい言葉を残してくれたんです。』

そんなに変わるわけでないのに、

我先に、我先に…とみんな夢中で突ッぱしっているのはなぜなんだろー

「お先へどうぞ…」を呼びかけ合える世の中にしていきたいです

2021年12月24日金曜日

周りにいい人ばかりが集まる人

 

今日のお題

家族や上司、同僚、友人などとの関係に悩んだときは、「人があってこそ、自分が 磨かれる」ということを思い出してください。

その相手と出会ったことで、あなたの中でどんな変化が起こるのか、どんなふうに成長できるのか。

その視点をもっているかいないかで、人生が大きく変わります。

嫌うだけでは何も学べません。

出会いはすべて、自分の課題として与えられたものです。

人は自分と同じ波長の人と出会います。

たとえば弱い心をもっていると、同じように弱い人と出会います。

同時に、弱い心につけこもうとする人と出会います。

出会う人を観察すると、あなた自身が鏡のように映し出されるのです。

「私の周りにはイヤな人ばっかり」というのは、あなた自身が同じような人間になっているか、そういう人を引き寄せる波長を出しているのです。

それに気づけば、自分に何が足りないのかが見えてきます。

それが学びです。

すると、あなた自身が変われます。

変わる努力ができるのです。

おのずと出会いも変わってきます。

「私の周りには、いい人ばかりが集まるのよね」と言える人生になっていくのです。

《人は人がいないと学べません 人がいてこそ、自分が磨かれます 》

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所長視点

幸福は「口福(こうふく)」から。

言葉には、たましいが宿り、エネルギー(波動)があります。

言葉の波動によって、人間関係は良くもなるし悪くもなります

「挨拶」「感謝」「喜び」「愛」「ほめる」。

自分の周りの人は、自分の波動、自分の言葉が引き寄せた「口福(こうふく)」

受け入れるところから、幸せが出発します

2021年12月23日木曜日

2つの特別な日

 

今日のお題

神社には必ず石段があります。石段の間には踊り場がつくられています。

何のために石段があるのか、そして何のために踊り場があるのか。

それは、上がってきた人生の道を上から見下ろすためです。

自分が歩いてきた苦労の道を振り返るために存在するのです。

後悔するためではなく「こんなに長い石段をよく上ってきたなあ」と、自分で自分をほめてあげるために存在するのです。

同時に、上の石段を見たときに、それは自分の戒めにもなっています。

まだこれからもずっと長い間上り続けなければならない、ということです。

上り続けた結果として、その行き着く果てに「神」が存在します。

そのために、神社には必ず石段がつくられているのです。

「人生の中で最高峰にいる私」と「人生の中でもっとも未熟で生まれたての私」、それが今日ここに存在しています。

その、人生の中に二度とない特別日が二つ重なっている日が 「今日」です。

それが今日も明日も、あさっても、ずっと延々と続いていくのですから、 こんなに楽しい人生が、ほかにあるでしょうか。

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所長視点

過去に下した判断はすべて100%正しかった。

それを今では、「なんであんな判断したんだろう…」と思うのは成長している証拠。

世の中で起きることは、すべてが必然、必要、ベストです。

すべてのことはベストのタイミングで起こる。

今日という日は、二度と来ません。

悩んでいる暇はないですね

2021年12月22日水曜日

チャンスは不可能の中にある

 

今日のお題

「リスクが大きい」と思うと、すぐ「不可能だ」と判断しがちです。

でも、チャンスは不可能の顔をして私たちの前を行ったりきたりしています。

つまり、チャンスは不可能のなかにあることが多いのです。

簡単に議論してすぐにできることならば、もうとっくに他社が実現していたでしょう。

だから、できないことに挑戦するしかありません。

その強い信念があれば、企業も人も必ず成長すると信じています。

みんなへのメッセージは、「常に自分の頭で考える」に尽きます。

『101の言葉』原田泳幸・かんき出版

所長視点

原田さんは「できない上司の下につくのも幸運」といいました

つまり、できない上司だからこそ、自分で仕事のできる余地があると

上司に限らず、なにもかもが、すべて整っていて、自分に心地よい理想の状態を我々は望みますが、そんな絵に描いたような、理想の環境はめったにありません。

人に頼らず、リスクを恐れず、不可能の顔をしているという、チャンスをものにできたら最高です。