2021年9月12日日曜日

なんでもない日常を味わう

 

今日のお題

幸せになるために特別な出来事は必要ない。

そもそも人間はすぐに快楽に慣れてしまうため、宝くじに当たるとか、ずっと欲しかったモノを買うといった「幸せになれそうなイベント」は長期的な幸せにはつながりにくい。

宝くじで大金を当てた22人を対象にした調査では、当選直後こそ幸福度が高かったものの、約1年後にはランダムに選ばれた非当選者と比べて幸福度は変わらなくなっていたという。

これは悲しむべきニュースなのだが、急に特別なイベントが起こってあなたを幸せにしてくれるなんてことはないのだ。

そして、これは喜ぶべきニュースなのだが、どうやら、意識を少し変えるだけで、何も特別なことがなくても、あなたの幸福度を上げるこ とは可能なようだ。

ペンシルバニア大学の研究 では、精神的に落ち込んだ被験者に6週間、毎日数分間を費やして、今までは意識することなく急いで終わらせてきたこと(食事をすること、シャワーを浴びること、教室まで歩くことなど)を楽しんでみるように、と指示。

その上で「その行動をどんな風にしてこれまでとは違う経験にしたか」「それを急いで済ませた時と比べてどんな気持ちになったか」を書き出してもらった。

すると、定期的に喜びを味わう練習をした参加者たちは生活満足度が大幅に高まり、落ち込むことが少なくなったという。

そして、その効果は1年にわたって続いたそうだ。

研究者たちは、このように体験を味わう行為を「セイバリング」と呼んでいる。

セイバリングは喜びを認識し、持続させようとする試みであり、喜びに慣れてしまうことを防ぐ働きがあると考えられている。

例えば、ケーキを黙って食べるのではなく、「なんておいしいケーキなんだ……。これを食べられる自分は幸せだ!」と叫びながら(もちろん心の中で思ってもいい)食べる行為はセイバリングの一種であり、これをすることによってケーキを食べるという行為から得られる幸福感は増す。

日常には、セイバリングの対象となるものがあふれている。

朝のコーヒーやトースト、会社に行く途中で見かける美しい花、同僚やクライアントとの何気ない会話。

すべてがセイバリングの対象だ。

幸せになるチャンスは日常にあふれかえっているのだ。

日々の生活に幸せを見出せればあなたの幸福度は一気に増す。

幸せとはなるものではなく気付くものであり、そういった意味では、幸せとは技術なのである。

『幸福の達人 科学的に自分を幸せにする行動リスト50』(前野隆司監修)ユーキャン
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所長視点

「幸せとは探すものではなく、気づくもの」で、気づいた幸せをしみじみ味わうことが「セイバリング(savoring)」になります

幸せな気持ちを言葉にして声に出したら効果はUPします

「ああ、しあわせ」「ごくらくだなぁ、しあわせ」「おいしいなあ、しあわせ」。

そして、同時に「にっこり」と笑ったら最高です

寝る前にサイバリングすると、朝まで続くそうです

幸せになるって簡単かも… 

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