2021年1月4日月曜日

NO442 「人に与えた思い出」

アルフレッド・ノーベルはノーベル賞を創設した人として有名だが、実はダイナマイトを発明した科学者であり発明家だ。1888年に兄が亡くなったとき、弟のノーベルと間違えて書かれた死亡記事が出た。そこには、
「一瞬にして多くの人を殺害する方法を発明し、それによって富を築いた死の商人死す」
とあった。それを見て、ノーベルはその後の自分の生き方を改め、ノーベル賞をつくったという。
「何によって人に憶えられたいか」は、人の一生において、重要なテーマだ。死の商人と言われるのか、ノーベル賞の創設者と言われるか。人は、亡くなった後、この世に残していけるのは、「人に与えた思い出」だけしかない。人が憶えていてくれた「思い出」だけが、残るのだ。
人に与えたものが、「不平不満」「愚痴」「泣き言」や、「悲しみ」「怒り」「憎しみ」だけだったとしたら、こんな寂しい人生はない。
何も大きいことをする必要はない。人の心に、「温かで優しい気持ち」「しあわせ」「楽しい」「笑い」や、「感謝」の気持ちを少しでも残すことができたら、こんな嬉しい人生はない。

~ ピーター・ドラッカー氏より ~

所長視点)
関わった人の心にどんな気持ちを残していくのかは、その人の生き様にかかっています。より心の奥深くに残すことのできる気持ちは、どれだけ自分の気持ちを掘り下げて、掘り下げて、本心に正直に生きたかによるのかもしれません

1 件のコメント:

  1. 今回のお話をきいて萩尾望都のトーマの心臓をおもいだしましたので感想欄にコメントさせていただきました。

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